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ピロリ菌外来

ピロリ菌外来・ピロリ菌って何?

ピロリ菌について

ピロリ菌画像
ピロリ菌は1983年にオーストラリアのロビン・ウォレン氏とバリー・マーシャル氏により発見されました。その後の研究により、様々な病気と関係していることが分かってきました。

ピロリ菌の感染はほとんどが小児期です。井戸水や、人から人への経口感染(かみ砕いたものを口移しで乳幼児に与える)などが原因として考えられています。日本人は欧米人に比べてピロリ菌の感染率が高く、全国民の約50%、また年齢が高くなるにしたがって感染率も上がり50代以降では70%以上と言われています。

ピロリ菌に感染すると胃粘膜の萎縮が徐々に進行し、胃が荒れた状態になっていきます。それに伴い、潰瘍や胃がんの発症も増えていくと言われています。
保険の適用範囲
以前は保険適応でのピロリ菌除菌の適応範囲が狭かったのですが、平成25年2月より「胃炎」でも適応になり、国を挙げてピロリ菌撲滅に力を入れ始めました。
保険適応でピロリ除菌を受けたい場合は、まず胃内視鏡検査を受けていただく必要があります。内視鏡検査により、ピロリ菌感染が疑われる場合には、保険適応でピロリ菌感染の確定診断検査を行ったり、更に、ピロリ菌が陽性だった場合の除菌治療も行うことが出来ます。

ピロリ菌除菌の対象

現在のところ、保険適用でピロリ菌の感染診断・除菌治療(1次、2次除菌)が行える疾患は以下の通りです。下記疾患がない場合には、感染診断・除菌治療は自費診療となります。
ピロリ菌除菌の対象

ピロリ菌除菌について

菌除方法
朝晩1日2回7日間内服します。内服終了後、4週間以上あけてから呼気試験を行い、除菌が成功したか否かを検査します。
現在、抗生物質に強いピロリ菌がいる為、成功率は1次除菌で70%台、2次除菌で90%程度と言われています。両方合わせた場合の成功率は95%程度とされています。
検査の流れ
副作用について
除菌治療に伴う副作用については,最も多いものが下痢や軟便で,そのほか味覚異常,口内炎,皮疹などがあります。いずれも軽症な事がほとんどです。
よくあるご質問
質問1
厚生労働省により『内視鏡検査により胃炎の確定診断がなされた患者』と記載されているので、感染の有無を先に検査することはできません。
質問2
内視鏡検査では、胃炎の確定診断と同時に、胃がんがないかなどのチェックが必要です。
その為、およそ6か月以内に内視鏡が実施されている必要があります。
質問3
除菌が成功した場合、胃がんになる可能性は低くなりますが、ゼロにはなりません。定期的な検査は必要ですので、是非受けて下さい。
質問4
除菌後にピロリ菌に再感染する割合は年に1~2%ですので、再感染はかなり抑えられると言われています。
質問5
ピロリ菌感染者は、ピロリ菌に感染していない人に比べてリスクは10倍以上と報告されていますので、注意が必要です。
質問6
健康保険適応は2次除菌までです。3次除菌からは、自費診療となります。現時点では当院では行っておりません。
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